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英語は英語で教える

文科省が発表した高校の新学習指導要領改定案の一文

   『英語の授業は英語で行うのが基本』

基本的に賛成  でも一瞬耳を疑った  本当にできるの? 先生たち英語話せるの?

問題は2つ
1.生徒たちがついていけるのか
2.先生たちにそんな英語スキルがあるのか

まず1について。。。

この改定より一足早い3年後には小学5、6年生の英語授業が必修になるが、
地元の小学校では数年前から、独自のプログラムで全学年に英語授業を実施している

ネイティブの先生が一人と、住民ボランティアがそれをサポート
私もこのボランティア活動に参加していて、月に数回、小学校に通っている

この英語授業の目的は『英語に親しみ、抵抗感をなくすこと』

小学校には英語専用の教室があり、私たちは英語漬けの1時間を提供するよう心がけている
(必要に応じて日本語で解説することもある)

この子供達が中学、高校と進学していく中、どの位役に立つのかはわからない
でも、少ない時間ながら、反復することで確実に底上げが図られているように思う
子供は誰だって、その環境を与えられれば順応できるのだと思う

私自身6歳の秋、いきなりアメリカの現地校に放り込まれた
そこは6歳児、あっという間に普通に話せるようになっていた
人間、その言葉で話すしかないとなると、身につけられるようになっているようだ

だから小中での英語環境作りをきちんと積み木を積み上げれば
高校での英語オンリーの授業が必ず生きてくると思う
いきなり『高校は英語で授業』じゃ、みんな引くよね

次に2について

考えてみれば、数学の先生が数学ができない とか
日本語が話せない先生が国語を教える なんてことありえないのだし
とすると、英語を話せない先生が、日本語で英語を教えている現状が変じゃない?
そんな授業で英語が話せるようになったら、そっちの方がびっくりする

堪能な先生もいる 素晴らしい先生もいる 頑張っている先生もいる
大好きだった中学の英語の先生とは今でも連絡を取り合っている 
私が卒業した数年後この先生から届いた年賀状。。。

 『あなたと出会ったことも含め、自身のことを色々と考えた末教員を辞めました。
  春からはイギリスに英語の勉強に行ってきます』

数年後先生は帰国されたのだが、教師の職には戻らなかった

そして↓こんな先生がいるのも事実
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高校2年(都立高普通科)の頃、英語の試験の答案用紙に
サンカクを付けられていた作文問題があった
×でも○でもないことに納得のいかない私は先生に理由を尋ねると

   『なんとなく変だから』

『変ってどういうことですか?私はアメリカでこういう言い方をしていました。
言葉に変とかサンカクっておかしくないですか?×じゃないなら○だと思うのですが』
と食い下がると先生は冷たく笑って

   『アメリカでよっぽど乱れた英語を使っていたんだねぇ。。。』

その一件から、授業はすべて、あからさまに居眠りし(ほとんど寝た振り。。。)
試験では、答案用紙を白紙で提出した
その学期の私の通知表、英語はもちろん『名誉の1』
(私もアホだったね、若気の至りってやつ。。。)

生意気で扱いにくい生徒だったかもしれないけど、あまりにも大人げなかったよ、先生
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アメリカ時代の友人、その他のバイリンガルな知人の中で
日本の学校で英語教師をやっている人は一人もいない(国語の先生はいるんだけど)
日本では英語が話せる ⇒ 英語教師になろう!という発想が浮かばない
(少なくとも私が知る限りでは)
だいたい、外国で育ってしまった自分があの職場に馴染んでいる姿さえ想像できない。。。

学校こそが英語力や海外経験を活かせる場と思われるような改革を実現すること
英語教員の英語力を伸ばす支援プログラムを開発すること
大学入試における英語のあり方を変えること

文科省は、こういう作業を行うのが先だと思う
日本人は努力する民族  その気になればなんだって出来るんだから

by misha_kun | 2008-12-23 15:43 | thoughts